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吉沢亮主演『ババンババンバンバンパイア』感想レビュー|ギャグ全開ラブコメ実写化

『ババンババンバンバンパイア』は2025年公開の日本実写映画で、奥嶋ひろまさの同名漫画を原作とするラブコメディである。
物語は銭湯で働く450歳のバンパイア・森蘭丸が、仲間の15歳の純潔を守ろうと奔走する設定を描く。
主演は吉沢亮、板垣李光人、原菜乃華ら、監督は浜崎慎治である。

🧛🏻‍♂️ギャグ全開!ヴァンパイア×恋の勘違いバトル!

感想『ババンババンバンバンパイア』レビュー

吸血鬼といえば、闇夜に生きる美しくも恐ろしい存在――そんなヴァンパイアの世界的イメージをひっくり返し笑い飛ばすのが、コメディ映画『ババンババンバンバンパイア』である。

舞台はまさかまさかの老舗銭湯。主人公は齢450歳のヴァンパイア・森蘭丸。彼が狙う獲物は「18歳純潔男子の血」というとんでもない設定からストーリーは展開し、恋とドタバタが入り乱れるラブコメディへと転がっていく。くだらないのに妙にクセになる、この映画の魅力を語っていこう。

 

主演は『国宝』の吉沢亮。助演も大河ドラマや『はたらく細胞』『ブルーピリオド』『なのに、千輝くんが甘すぎる。』など近年の映画作品に引っ張りだこの板垣李光人、そして『見える子ちゃん』『【推しの子】-The Final Act-』、NHK連続テレビ小説「あんぱん」の原菜乃華など今が旬の俳優らが脇を固める。ほかにも豪華キャスト陣がひしめき合って、勘違いの恋バトルを展開していく。

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『ババンババンバンバンパイア』あらすじ

450歳の吸血鬼・森蘭丸は銭湯に住み込み、店主の息子・李仁の「18歳純潔男子の血」を狙って見守っている。だが李仁が同級生の葵に恋をしたことで計画は狂い、蘭丸は必死に恋の進展を阻止しようとする。そこへ葵の気持ちが蘭丸に向かい、さらにハンターや因縁の兄まで絡んで、三角関係とドタバタ劇が大騒動へと発展していく。

ギャグ全開!『ババンババンバンバンパイア』は漫画原作の実写映画

コメディというよりは、とにかくギャグに全ブッパしている本作『ババンババンバンバンパイア』。それもそのはず、原作は通称「バババ」と呼ばれる、奥嶋ひろまさによる日本のBL(ブラッディ・ラブコメ)漫画。2024年にはアニメ化も果たした人気作品である。



本作を視聴するまで私は漫画の存在もアニメの存在も知らなかったが、このぶっ飛んだ設定とぶっぱなしたギャグのセンスには驚かされた。“ギャグ漫画の実写化”という挑戦にふさわしい、最先端のコメディが映像に反映されている。

つまりは漫画アニメの実写映画化というわけであるが、なかなかどうしてレベルの高さがうかがえた。ここ数年、『お嬢と番犬くん』や『山田くんとLv999の恋をする』をはじめ、漫画やアニメが原作の実写化映画は完成度が高い気がしている。一昔前までは本当にこの手のジャンルの映画は観るに堪えなかったが、さすがはクールジャパン、実写化においてもアニメに追い付いてきたのだろうか。本作もその流れの中にあり、映像化のハードルを軽やかに飛び越えた良作であると言えるだろう。

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本作はひたすらにギャグの振り切り方が徹底していたのが、本当に良かった。こういうのは中途半端だと凍えるほど冷め切ってしまうが、もはやメーターが振り切り散らかして針が飛んでしまっているほど。シリアスパートでもくだらない笑いを仕込んでくるが、その徹底ぶりが逆に心地よく、クセになっちゃってる自分がいた。

映画『ババンババンバンバンパイア』は、原作漫画やアニメの世界観を活かしつつ、実写映画としても全力でギャグに振り切った稀にみる良質な一本だった。豪華キャストによるテンポの良い掛け合いと、シリアスすら笑いに変えてしまう演出は唯一無二。

ヴァンパイア映画でありながら、恋愛と勘違いとドタバタが渦巻く“究極のラブコメディ”として、多くの視聴者を笑いの渦に巻き込むのだろう。

 

キャラクターの濃さと物語の巧みさ

映画『ババンババンバンバンパイア』で特筆すべきポイントは、その振り切ったギャグやドタバタ展開だけではない。登場人物のキャラクターの濃さや、ふざけきった転げ方を描きながら、ストーリーの本筋もしっかりと練られている。その点を見ていこう。

登場キャラがとにかく濃い

本作の魅力は、登場するキャラクターたちが”本気でバカを真剣に演じ切っている”ところにある。大げさなリアクションや表情、さらにはアクションのシーンに至るまで、徹底して振り切った演技が繰り広げられる。そういう演じ方は下手をすれば滑ってしまいがちだが、俳優陣らが絶妙なラインで演じていたことで、視聴者を笑わせ引き込ませることに成功している。

豪華キャストが集結する中でも、誰一人としてその濃いキャラクターに埋もれてしまわずに、それぞれがしっかりと存在感を放っていたのもポイントだ。

特に私の印象に残ったのは、ヒロインである葵を演じた原菜乃華。実年齢に比べ幼さの残る愛らしい雰囲気を持ちながら、ぶっ飛んだコメディ寄りっていうかコメディ振り切ってる演技をガッツリと披露し、その可愛らしさとギャグのギャップが最高に面白かった。私の注目の俳優の一人となったのだ。

ギャグに振り切りながらもストーリーは緻密

一見するとギャグ全開のラブコメディ、っていうかギャグコメディだが、ストーリーの軸はしっかりと作り込まれている。登場人物のそれぞれの思惑がうまく勘違いとなり、次々とすれ違って勘違い恋愛バトルとなる構成は、原作者・奥嶋ひろまさの手腕が光る部分だろう。

そしてこれは私の想像であるが、実写映画化するにあたってカットした原作のシーンや、その補足で追加したシーンもあるだろうと推察する。または、映画オリジナルのシナリオを入れたのかもしれない。しかし、それらが違和感なく繋ぎ合わされており、原作を知らなくても自然に楽しめる作りになっている。その技術は称賛に値するだろう。私は漫画を読んでいないが、原作で描かれているキリの良いところまでをそのまま実写化して二時間弱の上映時間に抑えることなんてことは、常識的に考えて不可能である。それをうまく整理し実現しているのは、なにより映画製作スタッフの力量の賜物である。

さらにラストシーンでは、一本の映画に完結させつつも続編を製作できる余地を残していた点が印象的であった。尻切れトンボのような中途半端な終わらせ方ではなく、本作のストーリーを綺麗に締めながらも「次への期待」を抱かせる手腕には、製作陣の巧みさと野心を感じた。

果たして『ババンババンバンバンパイア』はただのギャグコメディ映画に収まらず、キャラクター性とストーリー性の両立に成功したエンターテインメントに仕上がっている。

 

なぜ織田信長と坂本龍馬が登場するのか?

作中、突如として織田信長坂本龍馬(とその子孫)が登場する。なぜこの二人なのだろうか?

単純に原作者が歴史好きだった、という線もありえなくはないし、バンパイアの森蘭丸が450歳ということで、それだけ長く生きている、ということを強調させるために登場させたのかもしれない。しかしながら、歴史上の偉人は他にも数多くある。なぜ織田信長と坂本龍馬を選んだのか?を、私なりに考察してみた。

織田信長と坂本龍馬、この二人を並べて登場させたのは単なる歴史的有名人の寄せ集めではなく、「志半ばで倒れた英雄」という共通項があると思われるのだ。

坂本龍馬のイメージイラスト。懐に右手を入れて立っている。

坂本龍馬

共通項

  • 大きな変革を志した人物
    織田信長は戦国時代に天下統一を目前にしながらも本能寺で倒れ、坂本龍馬は幕末に新しい日本の姿を描きながら暗殺された。両者ともに既存の秩序を壊し、新しい時代を切り開こうとした人物だ。
  • 志半ばで非業の最期
    天下統一や近代国家建設という「国家規模の夢」を抱きながら、志半ばで命を落とした。その「未完の英雄性」が二人に共通している。
  • カリスマと象徴性
    日本史の中で二人は“革新者”として、日本人なら誰もが知っている歴史上の存在であり、信長と龍馬を物語に並べることで「未完の志」と「挑戦者の宿命」が強調されている。実際に、バンパイアの森蘭丸の「18歳純潔男子の血を吸う」という志しは半ばであるし、「挑戦者の宿命」は作中では坂本龍馬の子孫が、ある意味で森蘭丸に挑戦する。

映画への意味合い

『ババンババンバンバンパイア』はギャグコメディだが、そこにあえて織田信長と坂本龍馬という時代の異なる二人を登場させたのは「志半ばに倒れた英雄」という歴史的アイコンを使って、作品のキャラクターやストーリーに“未完の夢”や“中途半端に終われない物語”を重ねる狙いがあるのかもしれない。

つまり、笑いの中に歴史的な「志半ば」のシンボルを紛れ込ませることで、キャラクターたちのドタバタもどこか大義や悲哀を帯びて見える……という遊び心を私は感じたのだ。この映画の奥行きを支えている、仕掛けの一つだと思わせられる。本当のところは、わからないが。

 

こんな人にオススメ!

映画『ババンババンバンバンパイア』は、ただの吸血鬼映画ではなく、ギャグとBL(ブラッディ・ラブコメ)恋愛が全力でぶつかり合うガチンコ・ラブバトル作品である。

  • ギャグ映画やコメディ映画で思い切り笑いたい人
  • 翔んで埼玉』『変態仮面』『今日から俺は!!』のような振り切った邦画コメディが好きな人
  • 吉沢亮板垣李光人原菜乃華ら若手実力派キャストの演技を楽しみたい人
  • 漫画原作やアニメ原作の実写映画をよく観る人
  • ベタな恋愛映画では物足りない、ひと味違うラブコメを探している人

ギャグのテンポにノれるかどうかで評価が分かれる作品ではあるが、ノリさえ合えば爆笑必至。むしろノれ。普段シリアスな作品を観ている人にこそ、新鮮な刺激になる一作かもしれない。

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『ババンババンバンバンパイア』レビューまとめ

映画『ババンババンバンバンパイア』は、ヴァンパイアもの映画のイメージを見事にひっくり返し、ギャグと恋愛を全力でぶつけ合わせる、超新感覚ラブコメディ作品である。

450歳の吸血鬼・森蘭丸を演じる吉沢亮の振り切りまくった演技を筆頭に、板垣李光人原菜乃華といった若手俳優たちがそれぞれに強烈な存在感を発揮し、徹底的に笑いの渦に巻き込んでいく。

普通のドタバタ劇を描いているのではなく、登場人物のキャラクター性や勘違いを生かしたストーリー構成も巧みであり、一本の映画としてしっかりと満足できる完成度を誇っている。さらに、続編を期待させる物語の締め方は秀逸であり、一言にコメディとは言えない奥行きも感じられる。

「ギャグ映画が好き」「王道のラブコメに飽きた」「吉沢亮や板垣李光人の新しい一面を観たい」――そんな人にこそオススメしたい一本である。

くだらなさと完成度が見事に共存した邦画コメディの新定番として、強く記憶に残る作品だった。

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映画『ババンババンバンバンパイア(2025年)』の作品情報まとめ(監督・キャスト・配信情報など)

  • 監督:浜崎慎治
  • 出演:吉沢亮, 板垣李光人, 原菜乃華, 関口メンディー, 満島真之介, 堤真一, 音尾琢真, 映美くらら, 笹野高史, 眞栄田郷敦
  • 公開年:2025年
  • 上映時間:105分
  • ジャンル:コメディ, ファンタジー

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