のんびり映画帳

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真田広之×キアヌが“最高到達点”。『ジョン・ウィック:コンセクエンス』大阪編が想像以上だった

映画『ジョン・ウィック:コンセクエンス』は2023年公開のアメリカ製アクション映画である。
シリーズ第4作で、主演はキアヌ・リーヴス。
掟に縛られた裏社会の支配構造に挑む、ジョン・ウィックの最終決戦を描いている。

♟️シリーズの総決算。完結でありながら世界の広がりを感じさせる終着点

映画『ジョン・ウィック:コンセクエンス』感想レビュー|シリーズ最終章の魅力を徹底解説

裏社会の掟に翻弄され続けてきたジョン・ウィック(キアヌ・リーヴス)は、いよいよ逃げ場のない地点へと追い詰められている。世界規模で暗躍するハイテーブル(主席)は、ジョンの存在そのものを体制への脅威と判断し、完全抹消に向けてあらゆる力を投入していく。

そんな極限状態の中で、ジョンは旧友であり大阪コンチネンタルの支配人でもあるシマヅ(真田広之)を頼ることになる。真田広之が演じるシマヅは、ジョンの戦いに深い理解と覚悟を示す重要人物であり、登場から強い緊張感と重みをもたらしている。また、ウィンストン(イアン・マクシェーン)バワリー・キング(ローレンス・フィッシュバーン)らおなじみのキャラクターも登場し、それぞれの立場や信念がジョンの選択に影響を与えていく。友情・信頼・裏切りが複雑に交錯する中、ジョンは自由を取り戻すため最後の道を選び取ろうとしている。

.前作『パラベラム』はコチラ.

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全4作を通して制作に費やされた期間は9年である。しかし私自身は、シリーズ一作目からこの最終章までを一日1本ずつ観進め、わずか4日で駆け抜けてしまった。あっという間に終わりが訪れてしまったような、不思議な喪失感が胸に残っている。

「ああ、本当に終わってしまうのだな」という感覚が静かに押し寄せてくる。盛夏がふっと幕を閉じる瞬間のような、どこか切ない余韻だ。

物事には必ず終わりがあるのだが、やはり残念である。しかし、またスピンオフの『バレリーナ:The World of John Wick』がまだ控えている以上、この世界が即座に閉じてしまうわけではない。とはいえひとまず、ジョン自身の長い戦いは本作で一区切りとなる。映画は星の数ほどに存在するが、これほどの熱と昂揚をもたらしてくれる作品にはなかなか出会えないだろう。

.『バレリーナ:The World of John Wick』レビューしました! ▼
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本レビューを書き終えたら、私はまた新しい映画を探しに行くことになる。『ジョン・ウィック』を超える一本に出会えるかどうかはわからない。それでも私はきっと、この作品に刻まれたジョンの姿を忘れないはずだ。だからこそ私はブログを書くのである。忘れたくない物語を、自分の言葉として留めておきたいのだ。

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『ジョン・ウィック:コンセクエンス』あらすじ

裏社会の掟に追い詰められたジョン・ウィックは、自らの自由を取り戻すため、世界中に張り巡らされたハイテーブルの支配構造へ正面から挑む決意を固める。各地を移動しながら旧友や宿敵と再び交差し、互いの思惑が複雑に絡む中で、ジョンは巨大な権力を崩すための唯一の道を探り続ける。やがて追跡と抗争は極限へ達し、決着をつけるための最終的な戦いが避けられないものとして迫ってくる、という物語である。

ジョン・ウィック:コンセクエンスで見せた“シリーズ最高峰”のアクションと世界観

映画『ジョン・ウィック:コンセクエンス』では、これまで以上にアクション表現と世界観の密度が高まり、シリーズ全体の魅力が一気に立ち上がってくる。光と影を操るスタイリッシュな映像、国をまたぐロケーション、そして新たな武器やキャラクターの登場――そのすべてが、単なるシリーズ第四作という枠を超えた”集大成”として機能していた。本項では、作品が提示したアクション美学や世界スケールの広がりについて、私の視点から整理していく。

『ジョン・ウィック』独自のアクション美学と陰影表現

『ジョン・ウィック』シリーズと言えば、アクションの迫力だけでなく、光と影を巧みに使ったビジュアル演出が大きな魅力である。『ジョン・ウィック:コンセクエンス(チャプター4)』でも、その特徴は健在であり、むしろシリーズの代表格として明暗のコントラストが一段と際立っていた。影の落とし方、光源の配置、ジョンの動きを引き立てる暗闇の使い方など、アクションの“見せ方”そのものが極めて洗練されている。

.影の演出の解説はコチラ.

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世界を飛び回る、スケールアップしたロケーション

本作の舞台は本拠地であるニューヨークだけではない。ベルリン、パリ、そして大阪へと飛び、世界規模でストーリーは展開していく。

大阪の電車内照明が赤くて雰囲気に未来感あった。

まさかの“大阪コンチネンタルホテル”の登場には驚かされたが、シリーズが築き上げた裏社会の広がりと連携を考えれば、もはや当然のスケール感だと言える。「どんだけ殺し屋がいるねんな」と思いつつも、むしろこの世界の厚みを示す要素として楽しめた。

真田広之カッコイイ。

アクションの原点回帰?ヌンチャクの存在感

さて、ロケーションは変われど場所を選ぶことなく激しいアクションは展開し、武器の種類の多さも定評のある『ジョン・ウィック』シリーズ。これまでもガンアクション、近接戦闘、ナイフ戦、鉛筆(!)などなど多彩なアクションで視聴者を驚かせてきた。

その中でも今回特に印象に残ったのが、ヌンチャクである。

「ほわたぁ!」とジャッキーチェンが出てきてもおかしくない雰囲気で、テンポと軽さがあり、シリーズの新たなアクション表現として非常に新鮮であった。

毎回、最大級のニュー・エクスペリエンス。

圧巻の車道バトル。スタントの極限を見せつける名シーン

そして見逃せないのは、渋滞気味の車がひしめく公道上で繰り広げられる壮絶な格闘シーンである。走り抜ける車を避けなたら、そして利用し、組み伏せ、打ち抜く――公道そのものが戦場となる映像は、まさに本作のハイライトと言える。CGではない(と思う)リアルなスタントの積み重ねが、圧倒的な臨場感を生み出していた。

一体どうやって撮ったのか、メイキングを観てみたい。

物語は賛否ありつつも、シリーズの広がりを感じる構成

ストーリーに関しては賛否両論あるが、私は好意的に受け止めている。ごちゃりとした点もあるが、概ね受け入れられるだろう。確かに、盲目ながら異常過ぎる強さを持つキャラクターや、説明なく登場するきな臭い黒人の刺客など、やや唐突に感じられる部分もある。しかし、それらはむしろ『ジョン・ウィック』ユニバースがさらに拡張していくことを示す“余白”として機能しているように見えた。

別シリーズ作りそうな匂わせでもあるのかも。

シリーズ完結と、その先に続く世界

9年の歳月をかけて築かれた『ジョン・ウィック』シリーズは、本作『ジョン・ウィック:コンセクエンス』にて大きな区切りを迎える。続編が作られる可能性は残されつつも、まずはスピンオフ作品『バレリーナ:The World of John Wick』を観て、この世界の広がりを堪能したいところである。

 

大阪パートの魅力──真田広之の存在感が物語を引き締める

本作『ジョン・ウィック:コンセクエンス』の中でも、最大級に印象に残ったのは、やはり大阪コンチネンタルホテルである。なぜだら、私は日本人だからだ。大阪には何度も足を運んでいる。近いし。

日本人として、馴染みのある町が世界的アクション映画シリーズの舞台に選ばれたことは素直にうれしい。実際に大阪の空気や文化を取り入れた演出が多く、シリーズの中でも特に異彩を放つ章であった。電車内の照明赤かったけど笑。

そして何より、真田広之がひたすらにカッコいい。その存在だけで画面が引き締まり、キアヌ・リーヴスと並んでも一切見劣りしない。むしろ“日本的な威厳”という点では、ジョンを上回るほどの強さと気品を漂わせていた。

真田広之はトム・クルーズ主演の『ラストサムライ』でも鮮烈な存在感を残していたが、あれから20年近く経った現在でも、彼は全く衰えていない。カッコいいままである。歳を重ねるほど魅力が増していく俳優であり、今回もその格の違いを見せつけていた。


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いい男というものは歳を重ねてもいい男である。「西洋人はいつまでもカッコよくてズルい」とかなんとか私は過去記事で言った覚えがあるが、真田広之もズルい。いつまでカッコよく居続けるつもりだろうか。

さらに嬉しいのはキアヌ・リーヴスの日本語である。

<押忍>

「キアヌの日本語だー!!!」と興奮してしまった。

そして、真田広之演じるシマヅと並んで存在感を放っていたのが、シマヅ娘・アキラを演じたリナ・サワヤマ(Rina Sawayama)である。日本出身で現在はロンドンを拠点に、シンガーソングライター、ファッションモデル、女優として活躍している多才なアーティストだ。

彼女は単なる“ゲストキャラ”に留まらず、物語の核を担う重要人物として描かれており、アクションのキレや表情の強さも印象的であった。

リナ・サワヤマ、ドニー・イェン監督『CAINE(ケイン)』でAKIRA役を再び演じる。

本作は『ジョン・ウィック:チャプター4』の物語を引き継ぐ。

─ Google翻訳

どうやら『バレリーナ:The World of John Wick』とは別に、アキラとケインを中心に据えたスピンオフ『CAINE』も動いているようである。『ジョン・ウィック』ユニバースがさらに広がっていくのは非常に喜ばしい。大阪パートの濃密さと真田広之の圧倒的存在感を見る限り、今後も日本が関わる展開を期待したくなる。こちらも楽しみだ。

 

ハイテーブル(主席)がなぜジョン・ウィック暗殺に固執するのか徹底解説

『ジョン・ウィック:コンセクエンス(チャプター4)』を観ていると、ハイテーブル(主席)が異常なほどにジョンの暗殺にこだわる理由がはっきりと浮かび上がってくる。いくら刺客を差し向けても返り討ちにされ、組織に甚大な被害が出ているにも関わらず、ハイテーブル(主席)は追跡の手を絶対に緩めない。これは単純にジョンが”強すぎるから”ではなく、裏社会全体を揺るがすもっと深い理由が存在しているのだ。

ジョンがハイテーブル(主席)から標的視される最大の理由は、彼がこの世界を支配する“掟”を破ったことにある。裏社会の統治は、力や金だけではなく、血の誓印、コンチネンタルホテルの中立ルール、建物内での”オシゴト”禁止といった厳格な掟の遵守によって支えられている。これらは単なる装飾上のルールではなく、裏社会全体の均衡を保つための基盤として機能しているのだ。

ジョンがそれを破った瞬間、彼はハイテーブル(主席)にとって「許されれば秩序崩壊につながる存在」へ変貌してしまった。もしも主席がジョンを許す前例を作れば、他の勢力も掟を破りやすくなり、裏社会全体の統治力が一気に崩壊しかねない。実際に一作目では建物内での”オシゴト”禁止を破った女アサシンは粛清されてしまった。つまり、ジョン個人を罰したいわけではなく、体制維持のために“絶対に消さねばならない”対象となってしまったのである。

もちろん、ジョン・ウィック本人の戦闘力が主席にとって脅威であることも否定しがたい。彼は送り込まれる刺客を次々と倒し、そのたびにハイテーブル(主席)の威厳を削り続けている。放置すれば、裏社会全体に「主席ですらジョンを止められない」という空気が広まり、他の勢力の台頭を許す危険を生む。組織としては、掟の問題と実害の両面から、ジョン排除を急ぐしかなくなっているのである。

本作では、この焦りを最も分かりやすく体現していたのが主席代理のマルキーズである。彼は自らの権力基盤を固めるため、ジョン抹殺に執拗なまでの情熱を注ぎ込み、ありとあらゆる手段を動員する。ジョンを倒せば権威は絶対的なものとなり、倒せなければその立場が揺らぐ──その緊張感が物語全体を支配している。

総じて、ハイテーブル(主席)がジョン暗殺に固執する理由は二層構造になっている。

  • 第一に、掟を破った者を絶対に許してはならないという体制維持の論理。
  • 第二に、ジョンの存在が実害を生み続け、組織の威信を削り取っているという現実的な脅威。

この二つが重なったとき、ジョン・ウィックは単なる殺し屋ではなく、ハイテーブル(主席)という巨大組織そのものを揺るがす象徴的な存在へと変貌したのである。これらの背景が、アクション映画としての必然性を強化し、『コンセクエンス』の“戦う理由”をより明確にしている。

 

こんな人にオススメ!

本作『ジョン・ウィック:コンセクエンス』は、シリーズの魅力を極限まで高めたアクション映画であり、特に大阪パートは日本の視聴者にとっては刺さる要素が多い作品である。

圧倒的なアクション演出、緻密な世界観の広がり、そして真田広之やリナ・サワヤマといった日本人キャストの活躍が重なり、シリーズの中でも特徴的な一本に仕上がっていた。

  • スタイリッシュなガンアクションを求めている人
  • 真田広之やキアヌ・リーヴスのファンである人
  • 『ジョン・ウィック』シリーズの世界観を深く味わいたい人
  • 大阪を舞台にした映像表現に興味がある人
  • スピンオフや今後の展開に期待している人

 


『ジョン・ウィック』シリーズ集大成として

映画『ジョン・ウィック:コンセクエンス』は、シリーズの集大成とも言える完成度を持った作品である。アクションの密度、キャラクター同士の因縁、そして“ジョン・ウィックという男”の物語がどこに向かうのかを、重厚でありながら圧倒的にスタイリッシュな映像で描き切っている。日本パートの存在感も大きく、シリーズファンはもちろん、アクション映画好きにとっても見逃せない一本だ。

スピンオフ作品の広がり共に、この世界がどこまで続いていくのかを静かに楽しみにしていたい。

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映画『ジョン・ウィック:コンセクエンス(2023年)』の作品情報まとめ(監督・キャスト・配信情報など)

  • 監督:チャド・スタエルスキ
  • 出演:キアヌ・リーブス, ドニー・イェン, ビル・スカルスガルド, ローレンス・フィッシュバーン, 真田広之, シャミア・アンダーソン, ランス・レディック, リナ・サワヤマ, スコット・アドキンス, イアン・マクシェーン
  • 公開年:2023年
  • 上映時間:169分
  • ジャンル:アクション, ドラマ

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