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映画『ベイビーわるきゅーれ』感想|高石あかり×伊澤彩織のコメディ&格闘アクション

日常系ほのぼのコメディアクション映画

―『ベイビーわるきゅーれ』―

映画『ベイビーわるきゅーれ』は、普段はゆるい日常を過ごす2人の若い女性ヒットマンを、コメディタッチで描いた日本製アクション映画である。ユーモアと日常感、そして迫力ある格闘シーンが融合した独特の作品世界が魅力だ。

緩い顔をした男性がへなちょこなパンチを顔面に喰らっている

へなちょこパンチ!

本作は銃撃戦も多いが、新進気鋭・伊澤彩織と殺陣師・三元雅芸の格闘アクションは大きな見どころの一つ。スピード感と迫力にあふれた立ち回りは、「日本の格闘アクション映画、結構世界でもいけるんじゃないか?」そう思わせてくれる。

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海外作品で「格闘アクション映画」と聞くと、シルベスター・スタローンやアーノルド・シュワルツェネッガーといった俳優の名前は浮かびやすい。しかし、これらはボクシングやレスリング寄りの肉弾戦が多く、ジャッキー・チェンやブルース・リーのような体術・マーシャルアーツを駆使した武芸アクションは近年ではあまり見ていない(少なくとも私は)。

本作『ベイビーわるきゅーれ』は、その隙間を埋めるような存在感を放っている。

日本映画の新たな可能性を示す作品であり、和製ホラーと肩を並べられる、そう言わしめるジャンルに育ってきたように思わせてくれた。

ワルキューレ(ドイツ語: Walküre)またはヴァルキュリャは、北欧神話に登場する戦乙女(いくさおとめ)である。彼女たちは戦場を駆け巡り、勇敢に戦って死んだ戦士の魂を選び取り、神々の館ヴァルハラへ導く役割を持つ。名は「戦いを選ぶ者」という意味を持つ。

映画『ベイビーわるきゅーれ』序盤から終盤までの見どころレビュー

開幕からの出し抜けな展開とアクションシーンは、アクション映画として幸先がよろしい。

序盤はコメディ要素が強く、日常の中に潜む非日常的な暗殺劇をユーモラスに描く。視聴者をほんのり笑わせる軽快なやり取りの中、軽いノリで命をあやめていくシュールさがウリ。この雰囲気は、アニメ『忍者と殺し屋のふたりぐらし』を思わせるものがある。まぁ『ベイビーわるきゅーれ』の方が公開は先なんだけど。

終盤にかけてはちょっとコメディ寄り過ぎな気もしてきて、現実的には考えにくい行き過ぎたシーン(例:ヤクザがメイド喫茶に来店し、隣の客をいきなり蹴る場面)も見られる。しかし、この突飛さも本作の作風と割り切れば許容範囲として許せるか。

全体を通してテンポは軽快で、ユーモアとアクションのバランスもまずまず。日本製コメディアクション映画として、最後までスッキリと楽しめる良作である。

 

あらすじ:裏稼業からオモテ社会へ

裏稼業を生業とするちさと(高石あかり)まひろ(伊澤彩織)は高校卒業を機に、ウラの顔を持ちながら、オモテの顔としても普通に働き生活していくことが親組織から通達される。

社会の理不尽さに呑まれながらも、アルバイトを転々としながらなんとかやっていくちさと。一方、まひろは極度の人見知りで引っ込み思案な性格ゆえ、アルバイトの面接すら受からない。

コメディアクション映画らしい人物対比が、序盤からユーモアを生んでいる。

やがて、オモテ社会と裏稼業の二重生活の中で、ちさとはあるヤクザを手にかける。この出来事が引き金となり、ちさとはヤクザ側に正体を突き止められる。さらにさらに、ちさとがオモテ社会で働く店にヤクザが現れ、まひろをも巻き込んで物語は緊迫の方向へと進んでいくのだ。

 

映画『ベイビーわるきゅーれ』見どころレビュー:コメディと格闘アクションの二刀流

本作の最大の見どころは2つ。ひとつは、ゆるふわなコメディパート。もうひとつは、緊張感あふれる本格格闘アクションパートである。

この二つは互いに作用し合い、軽いコメディがアクションの緊迫感を際立たせ、また迫真のアクションがコメディの緩さをより引き立てる。結果として、作品全体がディテールの深い構成になっている。

見どころ①:ちさと役・高石あかりの振り切った演技

以前に当ブログでレビューした『ゴーストキラー』では、スタントマン顔負けの格闘アクションシーンを披露したちさと役・高石あかり。今回は一転、メイドカフェで働く役柄に挑み、その振り切った演技が強烈なインパクトを放っていた。

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ちさとのメイド姿は、いい意味でヤケクソ感が漂うほど全力で、観る者を惹きつける。いい意味でヤケクソって自分で書いててもよくわからないのだが、とにかくメーターが振り切りまくっててぶっ飛んでいきそうなくらいだった。

ゆるふわなコメディパートの“ふわっ”を演じきりながらも、その演技には一切の緩みがなかった。

見どころ②:まひろ役・伊澤彩織と三元雅芸の本格格闘アクション

ゆるふわを担当するのが高石あかりなら、ガチ格闘アクションを担当するのはまひろ役・伊澤彩織だ。

特に、敵対するヒットマン・三元雅芸との一騎打ちは、本作『ベイビーわるきゅーれ』の中でも屈指の名シーンだ。CGでもないのに一体どうやって撮ってるんだろう。

伊澤彩織と三元雅芸は第一線で活躍する実力者のアクション俳優だが、それでも演技とはいえ一歩間違えば大怪我だし、どうみても加減しているようには見えない。実際に演技でも、少なからず痛いと思う。だって拳が当たってるもん。どうみても当たってる。

大技に次ぐ大技のなかにもスピードがあふれて息つく暇もない。

緊張の一発一発は、まさに『ベイビーわるきゅーれ』の真骨頂と言える。

 

『ベイビーわるきゅーれ』はこんな人にオススメ!

  • 日本製コメディアクション映画が好きな人
  • 高石あかりや伊澤彩織のファン
  • 本格的な格闘アクションや殺陣シーンが好きな人
  • 笑いと緊張感のメリハリがある作品を楽しみたい人 
  • 『ゴーストキラー』やジャッキー・チェン作品のような体術アクションが好きな人 

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まとめ:コメディとアクションの化学反応

映画『ベイビーわるきゅーれ』は、コメディと本格格闘アクションを高次元で融合させた日本映画である。

軽妙な日常描写と緊迫感あるアクションが交互に訪れる構成は、最後まで観る者を飽きさせない。高石あかりと伊澤彩織という実力派の演技と身体能力が生み出す化学反応は、スクリーンでこそ味わいたい迫力であった。笑いとスリル、その両方を求める観客に強く薦めたい作品である。

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映画『ベイビーわるきゅーれ(2021年)』の作品情報まとめ(監督・キャスト・配信情報など)

  • 監督:阪元裕吾
  • 出演:高石あかり、伊澤彩織、本宮泰風、秋谷百音、三元雅芸
  • 公開年:2021年
  • ジャンル:アクション、コメディ

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